ファスティングを行う日数にかかわらず、ファスティング前には心身の調子を整えておくことが大切です。3日〜1週間程度かけてゆっくりと準備にとりかかりましょう。
 

ファスティング前のウォーミングアップ①食

今までの食事を見直す

ファスティングの効果をよりアップさせるために、3日～1週間前の期間は基本的に野菜中心の食事にします。なるべくオーガニックの上質な食材を選ぶとよいでしょう。また１日1.5ℓ以上の水を摂取するよう心がけます。
この期間は、自分の食生活や食習慣を見直すきっかけともなる期間です。
例えば、コンビニエンスストアのお弁当やお惣菜、冷凍食品やインスタント食品、外食などの利用が多い人は、その習慣を少しずつ改善していきましょう。昼食が最も既製品となりやすいため、手作りのお弁当を持参するのもよいでしょう。家での食事も可能な限り自炊するようにします。
毎日レシピブログに乗せるような立派で芸術的な食事を作る必要はありません。梅干やかつおぶしなどシンプルなおむすびを持つようにするだけでも食生活は変化していきます。スープジャーなどを利用すれば、温かいお味噌汁も持てるようになりますし、野菜や海草も摂取しやすくなります。やむを得ず外食する場合にも、洋食ではなくバランスのとれた和食を選択するなど工夫しましょう。
このようにしてまず、化学調味料に慣れた既製の「味」からできるだけ離れる意識をすることで、結果的に添加物を避け、ナチュラルな栄養価を豊富に取り入れる食事に変化していきます。

よく噛む習慣を身につける

食事中、「よく噛むこと」を心がけるようにしてください。よく噛んで食べるということは、落ち着いて食事をするということです。どのような食品でも、口の中でよく噛んでから飲み込むというような習慣が身につけば、少ない量でも満腹感が得られるようになります。
よく噛みながら時間をかけて食事をすると、次第に、素材本来の味にも気が付くようになってきてそれを味わおうという意識も生まれてきます。

家族の協力を得る

家族がいる方は、ファスティングに取り組むことを話して理解を得る事も大切です。特に普段食事の準備をする主婦の方などは、ファスティング期間中食事を作らなくても良いように、事前に作ったものを冷凍しておいたり、調理が簡単なものを準備しておきましょう。
また、ファスティング中に目の前でおやつやご飯を食べないでもらうようにお願いすると、食に気を向けずにすみます。
 

ファスティング前のウォーミングアップ②心

準備期間中から、できるだけストレスを減らすように心がけます。私たちの周りには、便利なものがたくさんありますが、これがストレスの原因となっていることも少なくありません。
特にSNSやメールなどのコミュニケーションや、インターネット・テレビといった情報の洪水から少し離れて、静かに自分と向き合うような時間を作るようにします。瞑想したり、ゆったりと音楽を聴いたりして、心でもファスティングへ向けた準備をしてください。
ファスティング期間中ゆっくりと過ごせるように、気分が高揚するようなお気に入りの映画や、本、音楽、癒しグッズなどを準備しておくのもよいでしょう。
このようにファスティングでは、準備期間から様々な「気づき」があるのもメリットの一つです。「食」や「健康」に対する意識を高めつつ「心」とも向き合いながら、有意義な準備期間を送ってください。
なお記録は、準備期間からとり始めます。忘れないようにしましょう。
 

できれば誰かと一緒に

仲間がいれば辛いことも励まし合って乗り切れるものです。1人でやるよりも、パートナーや恋人、友人というように、誰かと一緒に取り組むとファスティングを達成しやすくなります。同じ目的を持つ人と一緒にチャレンジすることはメリットも多いので、お互いに励まし合いながら取り組むことも１つの方法です。
場合によっては周囲の人たちにもファスティングにチャレンジしていることを話して理解してもらうと、その期間のお誘いを断りやすくなります。また状況を知っている人が周りにいてくれることで、万が一体調が悪くなった場合も緊急時にも適切に処置をしてもらう事もできるでしょう。特に、ファスティング中は低血糖などを引き起こしやすくなりますので、親しい人には話をしておくとよいでしょう。
 
■Lesson7-1　まとめ■

• ファスティングを行う日数にかかわらず、ファスティング前には心身の調子を整えておくことが大切である。3日〜1週間程度かけてゆっくりと準備にとりかかる。
• ファスティングの準備期間は普段の食生活を見直すきっかけともなる。3日～1週間前の期間は基本的に野菜中心の食事にし、化学調味料に慣れた既製の「味」からできるだけ離れる意識をする。また１日1.5ℓ以上の水を摂取するよう心がける。
• ウォーミングアップ期間中は、肉や魚、乳製品やジャンクフードなど避けるべき食品があるので、それらをしっかり把握しておく。
• 食事中に「よく噛むこと」を心がけることで、少ない量でも満腹感が得られる習慣を身につける。
• 家族がいる方は、ファスティングに取り組むことを話して理解を得るようにする。
• 心のウォーミングアップも重要となる。できるだけストレスを減らすように心がけ静かに自分と向き合うような時間を作るようにする。
• 仲間と一緒に取り組むのも成功へのひとつの方法である。食事の誘いも断りやすくなり、万が一体調が悪くなった場合も対処してもらえるなどのメリットもある。