ファスティング用のフレッシュジュースを作るには、低速ジューサーを使用します。熱が加わりにくいため栄養素が壊れず、酸化しにくいため酵素を含む多くの栄養がしっかり摂取できます。
ミキサーやブレンダーとの違い
最も大きな違いは、食物繊維が含まれているかどうかです。低速ジューサーは素材を挽きながら搾ることで、液体部分を繊維質を分離し液体だけを取り出します。素材をそのまま食物繊維もたっぷり摂取できるのがミキサーを用いたスムージーなどのメリットですが、基本的にファスティングでは、食物繊維を摂取せず液体だけを取り入れるため、ジューサーを用います。
搾り方
基本のキャロットジュース
- 人参・・・4本
- リンゴ・・・1個
- レモン・・・1/4個
作り方
前ページを参考に材料をカットする。レモンは無農薬栽培のものなら皮ごと使用しても良いが、苦みが強く出るため、気になる人は果肉のみ使用するとよい。
※その他様々なフレッシュジュースレシピはLesson8に収録してありますので、ぜひ参考に沢山のジュースを作ってみましょう。
低速ジューサーを使用してフレッシュジュースを作る場合、材料をカットしてしまえば投入口に順番に入れていけば完了です。あとはジューサーがゆっくりと回転し、繊維質と液体を分けながら搾汁してくれます。
と説明してしまえばそれまでですが、やはり作り方にも幾つかコツがありますので、しっかり押さえておきましょう。これを知っているかどうかで作りやすさが格段に変わります。
使い方のコツ①入れる順番を工夫する
水分が多い素材と繊維質が多い素材を交互に入れる
人参やごぼう、パイナップルなど、繊維質の多い素材だけを使用すると、ジューサーに搾りかすが詰まってしまうことがあります。その場合には、きゅうりやリンゴなど水分の多い素材を交互に入れることで詰まりを防ぐことができます。
逆に古い型のジューサーの場合は、水分量の多い素材だけを搾るとジューサー内部に液体がたまってしまうこともあります。その場合は繊維質の多い素材を入れるとよいでしょう。
使い方のコツ②人参は柑橘類と一緒に搾る
生の人参には、アスコルビナーゼというビタミンCを破壊する酵素が含まれてます。この酵素は酸に弱いため、レモンなどの酸味の強い柑橘類と一緒に搾ることで、この酵素の働きを抑えることができます。
人参と柑橘類はセットで搾るようにしましょう。
使い方のコツ③一度に多めに作って保存する
低速ジューサーで作るフレッシュジュースは、冷蔵庫で3日ほど保存が可能です。フレッシュジュースを使用してのファスティングは1日に2ℓ以上のジュースを飲用するため、作り置きして保存しておくと便利です。
保存する際はふたがしっかりと閉まる密閉容器を使用し、冷蔵庫で保存します。飲む際に分離している時は、良く振ってから飲めば問題ありません。日本でも人気となっているメイソンジャーはジュースの保存にもぴったりです。
使い方のコツ④目的に合ったジューサーを選ぶ
低速ジューサーにはいろいろな種類があり、メーカーによって特徴も異なります。新しく購入する際は下記の点に注目し、目的に合わせて選ぶとよいでしょう。
作るジュースに合わせてジューサーを選ぶポイントはギアです。このギアは果物や野菜を圧搾する部分で、1つのものをシングルギア、2つのものをツインギアといいます。シングルギアジューサーは、網状のフィルターに石臼のように素材をすりつけるようにしてジュースを搾ります。一方ツインギアのジューサーは、ギアとギアの間に小さな隙間を作りそこで素材を圧搾します。
一般的にはツインギアジューサーのほうが搾汁量が多く、果物や野菜の素材からより多くのジュースを搾り出せると言われています。特にツインギアは葉野菜からの搾汁が得意です。価格はツインギアの方がすこし高く、また横置き型が多いのでスペースが必要という考慮点がありますが、グリーンをしっかり摂取したい方にはツインギアジューサーの方がお勧めです。
最近は低速ジューサーも手頃な価格で手に入れられるようになりました。気になる方はぜひ一度コツを確認しながら自分で作ってみましょう。もっと沢山のレシピやジュースアレンジの方法はLesson8で紹介しています。
■Lesson6-5 まとめ■
- 低速ジューサーでジュースを作る際は、詰まったり水分がたまったりしなよう、水分が多い食材と繊維質が多い食材を交互に入れるとよい。
- 人参を使用したジュースには、レモンや酸味の強いオレンジなどの柑橘類を合わせるとよい。人参にはビタミンCを破壊するアスコルビナーゼという酵素が含まれており、その酵素の働きを抑制するためである。
- 低速ジューサーで作ったフレッシュジュースは、冷蔵庫で3日までなら保存が可能である。
- 低速ジューサーも多くの製品が出ているので、目的に合ったジューサーを選ぶようにする。例えばグリーンの葉物野菜のジュースをたっぷり作りたい場合は、ツインギアのジューサーのほうが搾汁率が高く適している。